先ごろ、JETROから、
「平成19年度 欧米アジアの外国企業の対日投資関心度調査」
が、発表された。
その中で目を引くのが、
"日本の魅力は「研究開発」(その他は「運輸・物流インフラ」、「電機・情報通信インフラ」)
"であるということ。日本の研究開発が高評価を得ているということは、科学立国日本に貢献したいと考えている私にとって、非常にうれしいことである。ただ、日本の課題として、「ビジネスコスト」の次に、「外国語能力」
が挙げられていることが気になった。
自分の英語能力を棚に上げてのコメントで恐縮だが、日本の研究室に所属していた折、教授・学生・事務といった大学全体の要員の英語能力の低さに、大変残念に思ったことが多々ある。一応、日本でも有数の大学で、海外から教授や学生が訪問してくる機会が多かったのだが、彼らが数ヶ月滞在している間に、話しかけたり、議論が活発に行われたかというと、疑問である。博士を日本の大学院で取得しようという意欲あふれて日本に来た研究者の卵たちも、しばらくすると、一部所在なさげな雰囲気を漂わせるようになる。孤独を感じていると告白されたことも多々ある。
興味を持って、日本に来た研究者が、再度日本に滞在し、研究したいと思うほどに、実りのある研究生活を送ることができているのだろうか。日本政府・大学は、沢山の支援金を海外若手研究者に提供しているが、資金的な魅力だけではなく、充実した研究環境を与えることにも注力してみても良いのではないだろうか。自分が、アメリカの大学での知的好奇心を満足させられる環境を与えてもらっていたがゆえに、余計に気になるところである。